航空宇宙研究開発製品設計
秒速70mのヘリコプタ、秒速700mの超音速機、秒速7Kmの人工衛星を経て秒速7mの人力飛行機まで、幅広い飛行速度の航空宇宙機の設計・開発に携わった経験に基づくアドバイスが可能です
1970年 東京大学大学院工学系研究科 航空学専攻(修士課程)修了
1970年 大手重工業メーカー 入社
以後約30年間にわたり、航空機部門にてヘリコプタの設計開発に従事。
主な業務経歴は以下の通り
(1) 民間ヘリコプタの開発(1977~1983年);
独社と共同開発したが、機体構造は独自国産である民間ヘリコプタの機体構造設計を担当。
構造強度解析,構造強度試験を実施するとともに航空局と折衝し、型式証明取得に貢献。
(2) 民間ヘリコプタの全機落下試験の実施(1985年);
ヘリコプタの耐衝撃性評価のため、プロジェクトリーダーとして上記機種を用いた
日本初の全機落下試験を立案,企画,実行するとともに衝撃吸収機体下部構造
(金属及び複合材料)についての研究を実施。
(3) 小型観測ヘリコプタの開発(1989~1993年);
防衛庁(陸上自衛隊)向け小型観測ヘリコプタの開発において計画班副班長として
全機概念設計,基本設計を担当し、基本形態の設定に貢献すると共に、予算執行管理,
防衛庁監査受検等を実施。
(4) 民間ヘリコプタ発展型の開発(1993~2000年);
上記民間ヘリコプタの性能向上のため、大改造した発展型機を独社と共同開発するにあたり、
機体、MDC両グループの兼任リーダーとして構造設計,全機荷重,疲労設計を担当し、
強度保証方針の設定、日独航空局との折衝等を実施。
(5) 次世代超音速機概念設計(2000~2002年);
出向先の航空機調査・研究団体において、超音速機グループリーダーとして
次世代超音速機の概念設計の実施、米国航空機メーカーとの共同研究の推進、
経済産業省予算要求支援等を実施。
(6) 小型人工衛星の開発(2002~2004年);
出向先の宇宙開発団体において、副主任開発部員としてピギーバック衛星の開発
における構造設計,各種機械系試験の実施を担当。
種子島宇宙センターでの人工衛星射場整備、打上げ、打上げ後の衛星との交信、
データ処理等を経験すると共に若手職員への設計開発技術伝承を実施。
(7) 人力飛行機の開発を介した物造りノウハウの継承(2004~2011年);
私立大学の工学部宇宙航空システム工学科に出向。
大手重工業メーカー退職後、正規雇用され准教授として航空機設計製図,航空機設計論,
ヘリコプタ工学入門等の授業を担当すると共に、学部の卒業設計プロジェクトとしての
人力飛行機設計チームの監督として琵琶湖で開催される鳥人間コンテストに参加。
最高成績はプロペラ部門の4位。
(8) 複合材料新成型加工法,航空機部品への適用化研究(2010~2012年);
国立大学工学部特任准教授として、技術革新プログラム推進の一環
としての組紐熱可塑複合材料のヘリコプタ部品への適用化研究を実施。
大型角・丸パイプの曲げ強度・曲げ剛性等の特性取得試験方法を考案。
航空宇宙機の設計・開発に関する技術業務全般
(ヘリコプタ設計・開発,機体構造設計,静強度解析,疲労強度解析,複合材料適用,
耐衝撃性設計,部分・全機構造強度試験,型式証明取得)
1998年 中部宇宙産業科学技術振興センター主催セミナー;「ヘリコプタの新技術」講演
2007年 日本航空宇宙学会西部支部総会;「ヘリコプタの新技術」特別講演
2010年 熊本県商工会議所主催のセミナー;「ヘリコプタの新技術」講演,
崇城大学出張講義として熊本県立八代高校にて高校生向け「ヘリコプタ入門」講義
2015年 航空宇宙機器設計開発企業にて特別講演「航空機の構造設計・解析」
・著書;航空工学講座11「ヘリコプタ」
(第10章「機体構造および着陸装置」第11章「荷重と強度」の執筆を担当)
・学術論文;「次世代超音速輸送機の空力設計技術の現状と展望」
他、ヘリコプタ,複合材料等に関連する論文多数。